茶事の稽古に使えるよう蹲踞を組んだ庭。
延段は、地産の黒い川石に自社加工した白御影の切石を合わせ、丹念に畳んだ
座敷の中からの視点を考慮して高さを出して役石、水鉢を据えた
水鉢は、「吾唯足知」と彫られた文字に共通する「口」が水穴となっている。本歌は京都・竜安寺の茶室「蔵六庵」の露地の蹲踞に使われており、露地は非公開だが、方丈の北東に置かれた写しが公開されている
飛び石も、延段と同じく米代川水系の川石
「吾唯足知」は、入滅直前の仏陀が「出家者のあるべき姿」を説いた『遺教経』から引用された文字。「知足」、「足るを知る」。茶道の精神にも通じる禅の格言は、今この時代に人はどうあるべきか、考えさせられる言葉