コンセプト~庭づくりで大切にしていること

繫ぐこと

庭は、石や木などの素材がバランスよく繋がった集合体です。

『家庭』という字は「家」と「庭」が繋がってできた言葉ですが、家屋と庭園が美しく調和する姿は『庭屋一如(ていおくいちにょ)』と呼ばれ、古くから、住まいのあり方の理想とされてきました。

古民家などの庭が、敷地やその近くから出た石や樹木でつくられてきたように、その地のもので庭をつくると周囲の自然や街並みと繋がり、その家にある古材を使うと家族の心や時代も繋がります。そうした庭はふるさとの風景となり、やがて風土になっていくでしょう。

秋田ならではの、ほのぼのとした風景を提供していきたいと考えています。

土中から出た石と家の土台だった石を使い庭を造る
敷地の土中から出た石と家の土台だった石を使い、家族や地域の人が集える庭にした(秋田県藤里町)

『秋田の流儀、私の流儀』


適うこと

秋田の冬は厳しく、庭の木々は雪で覆われ、寒風にさらされます。

そうした風雪害から庭木を守るのが雪囲いですが、自然界の樹木は人の手を借りなくともしなやかに風雪を受け流し、枝葉の調節も自分で行っています。

置かれた環境に適応し、自律的に生きている森の木たちの生態は自然の理に適うもの。この森の木たちの生きる術を、人工の杜である庭にも活かしていきたいと考えています。

森の木々は有機物が堆積した豊かな表土で暮らしていますが、近年の住宅地は土を削り、硬土を埋め立てて造成されることが多く、水や空気が浸透できない環境下では樹木も生きていけません。

山があれば谷があり、山に降った雨は地中に浸み込んで谷に湧き、川になる。

そうした自然地形を庭に再現し、樹木が健康に育てる環境を整えてあげたい。

美しいデザインの前に、この基本を大切にしています。

谷を掘って山をつくり、土地の自生種を植えた庭
平坦な敷地に谷を掘って山をつくり、土地の自生種を植えた庭。水はけがよくて木が育ち、雪囲いも不要。(秋田県井川町)

『庭を育み守る』


叶えること

庭は家族にとっての夢であり、暮らしを楽しむ憩いの場。住む人のライフスタイルに適うことが最も大事で、その夢を叶えるのが作り手の仕事です。

暮らしの庭は楽しさだけでなく、暑さや寒さなどの気候に適うものでなければなりません。

夏には木蔭が涼をもたらし、冬には葉を落とした木々が日の光を呼び込む。そして雪国秋田の庭では、落雪や除雪を考えた作りにすることも大切。そうしたことで冬の労力が減り、経済的な暮らしも実現します。

庭の楽しさや緑の効果とともに、気候に即した暮らしやすさも叶えていきたいと思っています。

イチゴ畑の前にいすを置き、木蔭と木漏れ日を楽しむ
イチゴ畑の前にいすを置き、木蔭と木漏れ日を楽しむ(秋田県能代市)

気候に適い、自然の理に適い、家族の暮らしぶりに適う。福岡造園の理念は『笑庭来福』ですが、様々なものを繋ぎながら、庭を通して夢や幸せを叶えていけたらと思います。

ブログ・杜の木漏れ日『庭への思い』

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