「手入れ」とは「手を入れる」と書きます。手は「掌(たなごころ=手の心)」とも言いますが、人の手を通して、庭に心を入れてあげることではないかと思っています。
その庭の将来を見据えながら、その時々に応じた手入れを行っています。
剪定とは木の枝を切ることですが、剪定は必ずしも行わなければならないというものではなく、植栽方法の工夫により軽減することもできます。
木の枝を切るということは木の身体を傷付け、木の成長を抑制する行為でもあることから、なるべく剪定をしなくともよい状況をつくってあげたいものです。
しかし、狭い敷地や仕立て木の多い庭ではそういった状況をつくれない場合もあり、毎年の剪定を行なう場合でも、樹形が乱れにくい時期や剪定方法の工夫により、経費を抑えられる方法をご提案しています。
「松は松らしく、モミジはモミジらしく、山の木は山にあるように」。
そんなことを考えて木に手を入れています。上手な剪定は、どこで切ったか判らないほど自然で柔らかく、切ったことを感じさせません。
切ったことを感じさせない剪定は、木も切られたことを感じず、切られたことを感じなければ、木はこれまで通りの生命活動を行うことができます。
逆に言うと、木に切られたことを感じさせるような切り方で一度に大量の枝を落とすと、不定芽の発生や徒長、腐朽、紅葉の遅れなどの異変が起こります。
木に異変を起こさせず、木を木らしい姿で健康に維持することが剪定の奥義ではないかと考えています。
枝先を切り詰めず、枝抜きによってその木本来の自然樹形を活かす剪定法を「透かし」といいますが、枝葉に間隔を作ることでその隙間から雪を落とすやり方を「雪透かし」と呼んでいます。
多少の重い雪でも枝の重なりが少なければ雪の重みで枝自体がしなり、木が自ら雪を落とすという雪国の環境に合わせた実用的な剪定方法です。
枝で抜く剪定は、雪囲いの時の縄の枝枝折りや雪吊りの作業も容易にし、風通しが良くなることから病害虫の発生を最小限に抑えます。また、採光も良くなることから内部の萌芽を促進、樹形を小さくする場合に必要な小枝の発生を助けます。
透かし剪定を行っても、不適切な位置や角度で切ると木は腐朽します。
当社では、木を腐朽から守り、切り口を早期再生させる剪定法(ナチュラルターゲットポイント)を採用しています。
自然淘汰で枯れた木の枝を見ると、剪定の適正位置や角度がわかります。
自然の法則や木の生理に則ったやり方をしてあげることが、木を守ることに繋がります。
透かし剪定を行っても、不適切な位置や角度で切ると木は腐朽します。
当社では、木を腐朽から守り、切り口を早期再生させる剪定法(ナチュラル・ターゲット・ポイント)を採用しています。
適正位置、適正角度で剪定するとカルスが均等に巻いてきます。
透かし剪定は枝や幹の付け根で切っていくやり方ですが、その付け根がどこであるのかを見極め、適切な剪定をしてあげることで、木が良好に再生、回復していきます。
樹種別、季節別の剪定は、ブログ「庭の手入れ」カテゴリの各記事をご参照ください
木に優しい剪定法を紹介した北羽紙寄稿文「緑の先進地に学ぶ木に優しい剪定法」
剪定基本料金(2020年現在)
※半日仕事は次の現場への移動などもあり、多少割高になります。お近くの仕事と抱き合わせで行う場合は9,000円で申し受けます。
遠隔地の場合は(移動1時間以上)、移動に掛かる燃料代、高速料金等の実費相当額を計上させていただいております。(クレーンやチェーンソー等の機械類を使用の場合も、借上代を計上させていただきます。)
この合計に消費税が加算されます。