柿の木のある庭

鳥海石のテーブルとベンチ
柿の木の下のテラス

この庭には、大きく枝を張る柿の木がある。
長い間ご家族の成長を見守ってきた、この庭の守り神だ。

大きく枝を張る柿の木

「木陰で涼めたらおかげさま」、そんなことを感じられる庭を作りたい。
庭の柿の木を見ていたら、そんな想いが湧き上がってきた。

駐車場から庭へのアプローチ
木漏れ日の駐車場と石の階段

今回の作庭は、リビング前の主庭。
コンクリート擁壁の土留めの手前は駐車場になっている

寒風石の板石で囲った階段

庭へアプローチする階段は寒風石の板石で囲い、コンクリート擁壁の無機質な印象を和らげた

柿の木の下の石のテラス
既存の鳥海石を活かしたテーブルとベンチ

階段を登ると、柿の木の根元に小さなテラスがあらわれる

寒風石のあられこぼしの伝いでテラスからリビングへと向かう
庭の奥からテラスを望む

広く枝を張る柿の木の存在感、これがこの庭の一番の見所だ

石と土で作ったテラス
土と石のテラス

寒風石のあられこぼし
テラスからリビングへの伝いは寒風石のあられこぼし

寒風石を畳んだ伝い

テラスの後ろから広がる石積み花壇

縁側からの景色
縁側からの景色

二段の石積みを塀沿いに設けた
既存の土の高さに合わせた二段の石積みの土留め

夜になると、土の中から出てきた土管の灯りと、石を組んだ灯りが庭を暖かく照らす

石のえぐれに合わせて作った水鉢周りの景

現場から出た石の形が面白く、ドーム状に組んで水鉢を収めた。

白神山地の麓に「銚子の滝」がある。
流れ沿いに細い岩盤の小道を行くと、えぐれた崖に辿り着く。そこは天井の高い洞窟に入ったような、天然のドームだ。
この半円の天井の切れ目から落ちる滝を、薄暗い岩のドームから見上げる。
その造形は、時空を超えた不思議な空間を作っている。
そんな景色を思い描きながら、石を組んだ。

滝口の石
水鉢は石樋となり、水はさらに下へと落ちていく

水鉢の景
水受けは既存の火鉢

石樋から甕に落ちる水
使い込んだ火鉢の風情が庭の雰囲気を高めてくれる

ミズヒキやウメモドキの実が庭を彩る
庭を彩るウメモドキの実

陽だまりにトンボがやってきた
陽だまりにトンボがやってきた

木漏れ日に包まれる庭
木漏れ日に包まれる柿の木のある庭

コケに落ちる葉

「柿の木のある庭」
作庭年度:2010年/撮影:2010年


ブログ 杜の木漏れ日

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