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「勘違い」

2006/11/15

最近は、もう5時前には暗くなる。
ずいぶんと日も短くなったものだ。
今日から冬時間、3時の一服を止め、4時半で上がることにする。

現場の帰り、自動販売機で温かいモノを買う。
取り出して車に戻ろうとすると、一人のご婦人と目が合う。

顔見知り(だと思う)の方だったので「こんにちは」と軽く会釈する。
「あら、お久しぶりね。痩せられた?」
(え、痩せた?誰が? オレ?まさか。社交辞令?あ、逆の意味ね。)
ということで、
「はい、随分と(貫禄がつきました)。」と言うと、
「太るのは体に悪いのよ。体調もいいでしょう。ホントに見違えたわ、アナタ。」
(え、ホントに!?待てよ。もしかして本気で言われてる?)
嬉しさよりも、この方、もしかして誰かと間違えてんじゃねえか?なんて思わずにいられないほど、自慢じゃないが痩せた覚えはない。
「お子さんもお元気?じゃ、ご両親によろしく。」
家族のことも知っていたので、人違いではない。
なんとも不思議な出来事だった。

 

実をいうと先々月も同じようなことがあった。
スーパーで偶然出会ったご婦人が、中学時代の友人のおかあさんに似ていた。
結婚式にも出たし、家にも何度も遊びに行ったことがあるから確かだと思う。
人の顔を覚えることにはかなりの自信がある「名前は別^^)。
一度会っただけでも忘れない自信がある。
「確かそうだよな。」と見ていると、向こうもこちらを気にして見ている(気がするだけか)。
やっぱり目が合ってしまったので「どうも、おかあさん、ご無沙汰しています。」とコチラから声を掛けると、
「あら、お久しぶりね。」「あ、やっぱり当たり!)
「ご両親もお元気?でもアナタ、しばらく見ないうちに、随分太ったわね。」(え、両親のこと知ってたっけ?あ、社交辞令ね。でもおかあさん、直接「太った」と言うか(泣)。)
「ええ、最近ご飯が美味しいもので(太りました)。アイツ(友達)から、毎年年賀状をもらうんですよ。神奈川に転勤になったんですよね?)
「え、神奈川?誰が転勤?アナタ、私を誰だと思ってる?」(誰って、オレのほうも「アナタは誰?」って聞きたい(笑)。「誰だと思ってる?」って言われたらもう、何にも言えなくなっちゃうな。なんて答えようかな。)
「あ、ゴメンナサイ。(転勤は他の友達と)勘違いしてました。すいません。お元気で。」
お話するのは15年ぶりのことだったが、友人のお母さんに間違いない。
なんだかものすごく都合が悪かった(笑)。

 

「随分太った」と言われてから2ヶ月、今度は「痩せた」と言われる。
だがこの2ヶ月でほとんど体重に増減はない
と思う。体重計に乗ってないからわからない。)
今まで生きていて、今以上に体重があったこともない(笑)。
お二人とも真面目な顔で話されてたので、多分冗談ではないと思う。
この2ヶ月、一生懸命仕事したし、風邪も引いたし、もしかしたら、本当に痩せちゃったのかもしれないな(笑)。
ここで思い出した。
痩せたと言ってくれたご婦人と会った時は暗かった。
暗い所で見たら、さすがの自分もスマートに見えてたかもしれない(笑)。
そういえば、仕事だったので、上下紺色の服を着ていたし。

 

このご婦人と、昼間会わないことを祈る(笑)。

 


 

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