秋田市 作庭 2013年7月
主庭の一部を解体し、駐車場を造成することになりました。実用的な空間を庭としても楽しめるよう、土留めに石材を使用し、草花を植えられるようにしています。石積みの土留めにはベンチの機能も持たせ、車が無い時には公園のようなオープンスペースになります。花好きなご近所さんが集まれば、話の花も咲くことでしょう。緑と花のある暮らしを存分に楽しんでください。
施工前
完成
ヤマモミジの移植。葉が出てからの移植は樹木への負担が大きい。砂地で根に土が付けない状況もあり、フジの移植のように「追い掘り」式で丁寧に掘り取りました。
根の量を多く残せたおかげで、通常は葉をすべて落として移植するケースでも、3分の1程度の剪定を行うだけ活着できました。梅雨時に行えたことも、木にとっては助かりました。
残土の撤去運搬も掘り取りと同時進行。土留めコンクリートの解体。これが一番大変。
解体したコンクリートを埋めていきます。捨てればゴミで処分代が掛かり、埋めれば駐車場の強度が高まる。ある物は活かし、余計なお金がかからないようにします。
移植が終わり、寒風石で土留めの石積み(コバ積み)
石積みのベンチと、ソーラーライトを仕込んだ石の灯り。
モミジは外からの目隠しにもなり、ベンチへの木陰も作ります。風当たりが変わることで幹が傷まぬよう、移植前とほとんど同じ向きで植えています。モミジ周りに組んだ石組みは、地下支柱と鉢置きの台も兼ねています。
駐車場から玄関への階段。行き場の無かった雨樋の水が、石段の脇を流れて駐車場に浸透していきます。
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ブログ・紅の葉の木陰より