八峰町 作庭 2012年5月
高さ1m弱、幅6m、奥行2mほどの、コンクリート擁壁で囲った中につくった庭です。
庭に面した部屋の窓が高く、家の中からも庭を楽しめるよう、土盛りをして視点を高めています。短い奥行で違和感なく高低差を出すのは難しいため、庭に石組みの枯れ流れを走らせて土留めにし、所々に小滝を設けながら段差を作っていきました。
住宅側は冬期に落雪があり、雪のストックスペースを確保するために余裕を持たせていますが、可能な限り、深い山沢を思わせるような野趣味ある石組みにしています。
深山幽谷の雰囲気はお手持ちの鉢植えや山野草に合わせたものでもありますが、完成後、ご主人が張られた苔でさらにその雰囲気が盛り上がってきました。
シャクナゲやヤマツツジ等、多少の植栽もしましたが、ほとんどの木や下草は既存のものを活かしています。年々、庭の色が深まっていくのが楽しみです。
作庭前
完成
寒風山の溶岩を組んだ枯流れの庭
滝落としの「水掘れの石」
奥山に芽生えたヒバをイメージ
ダイナミックな溶岩のコバ積みは、丹念に、繊細に石に向った
施主自らが張った苔生した山道を沢登りのように伝う
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ブログ・紅の葉の木陰より